IBM POWER9 wins iF Design Award 2019 !
IBMのRISCプロセッサー名称である「IBM POWER9」として、IBM Power Systemsは、“デザイン界におけるオスカー賞” とも称されているiF Design Award 2019を受賞しました。
今回は、IBM Power Systemsにとって、二世代前のIBM POWER7プロセッサーを搭載していた2011年のiF Design Award以来の受賞となります。
*正確には、IBM POWER7+プロセッサー時代に、2013年のiF Design Awardを受賞しています。この時は、IBM Power Systems上位機種(IBM Power System 795とIBM Power System 780)とIBM zEnterprise EC12の組み合わせであるIBM Enterpriseとしての受賞でした。
デザインについて、2011年のIBM Power Systemsでは、次のように述べられています。
「2トーン・カラーのラックの外観は、IBMのハイエンド・プラットフォームにおいて統一および統合されたデザイン言語の一部です。
新しいサーバーのドロワーとタワーの形状は、これまでのIBMのドロワーとタワーにおけるクリーンでシンプルな形状を維持し続けています」
確かに、最上位機種であるIBM Power System 795(画像後列右から2つ目)は、IBM System z10という同時期のメインフレームというカテゴリーのサーバーと同一の外観です。
また、2013年のIBM Enterpriseでは、デザインについて次のように述べられています。
「IBM Enterpriseファミリーのデザイン言語は、ビジネス・コンピューティングの進歩に対するIBMの献身的な意思表明を表しています。
システム内部のパワーと優雅さを反映しながら、熱、音響、コンプライアンスの厳しい要件を満たすために、正確な線、織り目加工の穿孔、カットされた三角の面が彫りこまれています」
正確な線、折り目加工の穿孔、カットされた三角の面が意味するところは、以下の画像をごらんいただくとご理解いただけるかと思います。
そして、IBM POWER9プロセッサーを搭載する最新のサーバー・ファミリーのデザインは、上述した「正確な線、折り目加工の穿孔、カットされた三角の面」を踏襲しています。
では、IBM POWER9を紹介するiF Designのページに書かれている内容を紹介および補足します。
「POWER9プロセッサーをベースとするIBMの高性能なサーバー製品群は、AIとスーパー・コンピューティングに新たなレベルを提供するために最適化された、大規模なハードウェアとソフトウェアのエコシステムの一部です」
「現在、世界最速のスーパーコンピューターであるSummitは、IBMと米国政府の共同作業の成果です」
フロント・パネルの外観が異なるからか、iF Design Award 2019のページに登場していませんが、IBM Power System AC922というサーバーがAIのワークロードに最適化されています。
そして、スーパーコンピューターの性能を評価するTOP500リストの2018年11月版で、1位を獲得したSummitと2位を獲得したSierraは、このIBM Power System AC922を用いて構築されています。言い換えれば、SummitとSierraは、スーパーコンピューター用の専用サーバーではなく、一般商用サーバーで構築されているのです。
現在、このIBM Power System AC922 を特別価格でご提供するキャンペーンを実施中です。2019年6月28日発注分まで、という期間限定ではありますが、AIやディープラーニングのための基盤としてご購入いただけます。
ご興味のある方は、こちらのフォームの「お問い合わせ内容欄」にIBM Power System AC922を検討している旨を明記して送信ください。
「IBM Power Systemsは、スタンドアロンの2Uラック・サイズのサーバーから、最も強力なITインフラストラクチャーのためのサーバーまで、スケールアップできます。
ツール不要で直感的な機能によって、インストールと保守性を最適化するシステムのデザインであるとともに、製品のポートフォリオ全体にわたってシームレスなブランド連携を実現します」
IBM POWER9プロセッサーを搭載するサーバーは、IBM Power System S914を起点とするスケールアウト・サーバーから、スケールアップ・サーバー(IBM Power System E980とIBM Power System E950)まで、ビジネス規模に応じて選択できるラインナップが提供されています。
どのモデルも、サーバー仮想化を司るIBM PowerVMが同時に提供されるため、プライベート・クラウド環境の構築がすぐに始められます。もちろん、IBM Cloud Privateの基盤として、IBM Power Systemsは優れた性能を発揮します。
ただ、ここで、個々のモデルの紹介を始めると、相応の行数となります。スケールアップ・サーバーの発表時に、筆者が書いた記事「スケールアップ・サーバーが加わったPOWER9プロセッサー搭載サーバーのラインナップ」をご覧いただければ幸いです。
IBM POWER9 プロセッサー搭載サーバーの最上位機種であるIBM Power System E980は、「製造物流小売業」であるニトリのミッションクリティカルな業務を支える新基幹システムの基盤として採用されています。
お客様導入事例として公開されておりますので、ぜひ、ご一読ください。
ちなみに、今回受賞したIBM POWER9に関するデザイナーの一人に、IBMのデザイン・プリンシパルであるCamillo Sassanoがいます。
2003年にiF Design Awardを受賞しているIBM eServer pSeries 650(7038–6M2)は、IBM POWER6プロセッサーを搭載したIBM POWERの系譜のサーバーであり、Camillo Sassanoのデザインと明記されています。
IBM eServer pSeriesは、IBMのUnix オペレーティング・システムであるIBM AIX用のサーバーでした。IBM eServer pSeriesは、その後、ブランド名称がIBM System pに変更され、現在は、IBM Power Systemsとなっています。