米国IBMが語る「50年前の人類史上初の有人月面着陸成功」
1969年7月20日午後4時17分(EDT:米国東部夏時間)、史上初めて、人類は月に降り立ちました。50周年を迎える2019年、アメリカは大いに盛り上がっているように見えます。
そんな中、米国IBMは、本記事冒頭の画像のような特設Webサイト「Apollo 11 at 50: IBM and space exploration」を公開しました。
さらに、ニューヨークでは、VRヘッドセットOculusを用いて月面着陸を体験できるコーナーを開設しています。
ニュースリリースが掲載される場であるIBM Newsroomにも特設ページが公開されているくらい、アポロ11号の月面着陸50周年について、米国IBMは情報を発信しています。それは、なぜなのでしょうか。
実は、 米国IBMはアポロ計画に対してコンピューターを提供しました。同時に、4,000人を超える社員がアポロ計画に参画しました。
米国IBMの社員が取り組んだ作業の一部を紹介すると…たとえば、小型集積回路を開発してスーツケースサイズのコンピューターを作成し、サターン・ロケットに組み込まれる誘導用の飛行制御装置を作りました。
もちろん、宇宙船を地球周回軌道から月周回軌道へ乗せて、再び地球周回軌道に戻すための分析も行いました。
アポロ計画を支えるために、米国IBMは5台のコンピューターをNASAに提供しました。そのコンピューターの名前はIBM System/360。
IBM System/360をご存知の方は「メインフレーム」が宇宙船の軌道計算などを行ったという史実に違和感を感じるかもしれません。
実は、科学技術計算用に開発されたIBM 701,IBM 704,IBM7090といった系譜のメインフレームの機能を、IBM System/360は統合しています。つまり、IBM System/360は現在で言うハイパフォーマンス・コンピューティングのためのシステムでもあったのです。
奇しくも、2019年は、IBM Syste/360の誕生から55周年です。現在のメインフレームは、ダウンタイム無しで大量のトランザクションを瞬時かつセキュアに処理するとともに、 200万個のコンテナを1台に収容可能なクラウドネイティブなコンピューターとして人々の生活を支え続けています。
ところで、冒頭で紹介した特設Web「Apollo 11 at 50: IBM and space exploration」はごらんいただけましたか?
実は、ここには、 “Greeting from MOON”のカードが作れるページへのリンクがあります。以下に、スマホでカードを作る工程をキャプチャしておきましたので、参考にしてください。(カメラ内蔵PCも可)
完成したカードは、そのまま、ご自身のソーシャルメディア・アカウントでシェアできます。カード画像のダウンロードもできますので、ぜひ、お試しください。
関連サイト
・IBM100 — アポロ計画
・世界初、宇宙で活躍するAIコンパニオン
・映画『ドリーム』映画に登場するコンピューター IBM 7090を紹介(マーキュリー計画と、サターン・ロケットの設計・開発・シミュレーションで使用)